PCオーディオ熱が・・・
家で音楽を聴く際にまたヘッドホンを買って楽しんでいたわけですが、ヘッドホンアンプのクセが気になりだしてしまいました。
今まではifI Audio nano iDSDを使っていました。今でも対応ファイル形式は万全といっていい製品ですし、そういう意味では何の不満もありません。
しかし、ヘッドホンを使うようになって、音が好みの方向とは少し違うかなという気がしてきました。決して音が悪いわけではないのですが、エッジーな音というか、耳障りな雑味が多いというか、特に音量を上げ気味にすると混沌とした音になるところが気になってしまいます。
DAPをDP-X1Aに買い換えてからは、音がごちゃ混ぜに感じるnano iDSDの音にますます物足りなさを感じるようになりました。そのくらいDP-X1Aのアンプはポータブル機としてかなり優秀だと思います。


da310usb20170214
検討に検討を重ね、迷いに迷って、DENON DA-310USBを購入。
据え置き型のUSB-DACヘッドホンアンプです。
ここに至るまでに紆余曲折がありました。
私はこう見えてガレージメーカー系のちょっぴりマイナー製品にロマンを感じてしまうほうです。
そういうモノ好き(ひねくれもの?)の間で抜群の評価を受けている感じのアムレックAL-38432DSというモデルが気になりました。もう評価は満場一致でコストパフォーマンス抜群という感じ。お値段も手ごろだし、音源の対応フォーマットは完璧だし、これを買って幸せになるしかないと考えていました。
ポチッとする寸前でふと冷静に我に返ると、この製品の賛辞はDACとしての評価がほとんどで、ヘッドホンアンプとしての評価は悪いわけでもなければ、絶賛されているわけでもないということに気づきました。
よくよく見れば、AL-38432DSのヘッドホンアンプ部はTIの1チップヘッドホンアンプIC、TPA6130A2です。このICはnano iDSDのアンプ部と同じです。
nano iDSDの音を変えたくてヘッドホンアンプのリプレースを考えたのに、これでは元の木阿弥ではないかと。
そう、私はDACが欲しいのではなく、ヘッドホンアンプを変えたかったのです。
もちろんICだけで音が決まるわけではないことはわかってます。設計だったり実装だったりと、メーカーのノウハウが大きいのは間違いありません。でも、やっぱり・・・
更に、どうせヘッドホンアンプを買いかえるなら、バランス出力に対応している機種にしようとも思っていました。
そうやって悩んで機種選びの沼にはまり、あれだこれだと考えているうちに、なぜか当初の方向性とは違うモデルに目が向いて、最終的にはバランス出力を持っていないDENON DA-310USBになりました。
このDA-310USBはシンプルの極みのようなデザインと機能で、あれこれチューニングする部分がありません。とても潔い設計です。このミニマルデザインに惹かれてしまいました。
DENON DA-310USBはQualcommのDDFAを採用したフルデジタルアンプです。古き良きアナログ技術にオーディオのロマンを感じているはずなのに、技術解説を読んだだけでは動作原理がよくわからないDDFAのフルデジタルアンプを選んでしまったのです。
DDFAはアンプステージそのものにDAC相当の機能を含みますので、多くのDACアンプのようにESS社やAKM社の汎用オーディオDACを採用していません。そういう意味でもユニークなテクノロジーだと思います。
聴いてみると非常に分析的でクールな音という感じです。
良くも悪くもデジタルチックな音だと思いました。こう書くと何か否定的なレビューに受け取られかねませんが、そうではなく全域で破たんがなく着色もなく真水のような瑞々しいサウンドという感じのアンプです。
昔のDENON(デンオンと呼ばれていた時代)はたっぷり厚くて濃厚なサウンドが特徴で、システムコンポやミニコンポも先入観なしに選んでいたのはなぜかDENONのユニットだったりしたものです。そのくらいDENONサウンドは私の好みにマッチしてました。
先日買ったAH-MM400もそうですが、このDA-310USBもどちらかというとDENONらしい芳醇さを残しつつも、サラサラっと伸びきる煌びやかさと、分析的に聴かせる分離の良さを感じさせるサウンドだと思います。
ゲインは3段階に切り替えられ、鳴らしにくいハイインピーダンスの大型ヘッドホンを接続しても全く問題なくドライブしてくれます。感度が高くて敏感なIEMを繋いでもノイズレスでクリアな音を楽しめます。
対応フォーマットは万全です。PCMは384KHz/32bit、DSDは11.2MHzまで対応できます。DSDはASIOでネイティブ再生可能。これは外せませんね。
アナログ出力(RCA)はDDFAではなく、DACにはTI(バーブラウン) PCM1795を使ったオーソドックスな方式です。もしDDFAのデジタルサウンドに飽きたら、味わいある真空管アンプなどを接続してウォームな雰囲気あるサウンド鳴らす楽しみも堪能できます。
近代的でハイレゾ感が冴えるDENON DA-310USBはこの先もずっと長く楽しめそうな機種です。