こちらの記事にコメントをいただき、自分でも気になってしまいました。
D級デジタルアンプの電源として、標準のACアダプター(スイッチング電源)と、リニア電源(トランス電源)で音に差があるかどうか?です。


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試聴するデジタルアンプはアムレックのAL-202H。
MAXIMの20W D級パワーアンプIC、MAX9744をシングルで使用している製品です。
名機といわれたラステームRSDA202の流れを汲むアンプといわれて人気となった製品です。
RSDA202とAL-202Hでは使っているパワーアンプICも何もかも違うけど・・・


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試してみる電源。
左はAL-202Hに付属の12V/5A ACアダプターです。見た目も何もかも普通の安いACアダプターですね。
スイッチングコンバータなので5Aもの出力容量があるのに軽いです。
右はトロイダルトランスを使ったリニア電源。電源を自作されている方よりヤフオクで落札したものです。製作技術はプロ級、そして回路パーツもオプションでグレードの高いものを奢ったので少しだけゴージャス仕様です。詳しくはこちら
この電源も12V/5A仕様ですが、大きなトランスが入っているのでずっしり重いです。


試聴の前に両ACアダプターの出力を見てみます。
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冶具を作るのが面倒なので無負荷です。(すいません)
標準のACアダプターの出力はノコギリ波のノイズが乗ってます。
無負荷なのでレベルは小さいですが、普通に負荷をかけるとノイズもグッと増えます。容量いっぱいに電流を流したら200mVくらいは出るでしょうね。
たとえ影響がないとメーカーが言っても、オーディオ機器にこんな電源を供給していると思っただけで、脳内音質が59.4%(謎の当社比)劣化しそうです。


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リニア電源のほうは安定化出力なのできれいなDCです。ノイズは皆無といっていいレベル。
この波形は無負荷時ですが、この電源は優秀なので負荷をかけても非常にきれいな出力が出てます。

スイッチングACアダプターにもPSRRに優れたシリーズレギュレーターを入れれば電源波形はグッと静かになりますので、この比較は単に今回の両電源の出力がこうなってるという確認だけです。
これをもってどっちの方式が優秀かを結論付けるものではありません。

そして試聴。
やっぱり音は違うと思います。
トランス電源のほうは音場が一回り広く感じますし、音のキレというかスピード感のようなものが上回っています。
音の重心も一段低く腰の据わったものになります。
ただ、不思議なことに標準のACアダプターのほうが一聴した感じは音が華やかです。人によってはこっちのほうが聴感上のハイファイサウンドに聴こえるかもしれません。なぜだろう?

理由はわかりませんが、そもそもD級アンプは出力段がスイッチング動作をしているわけで、もともとリニアなアンプというわけではないです。
スイッチングパルスをフィルタでアナログ波形に丸めているわけですから、もしかしたら電源がスイッチング方式でも影響がないのかも。
または、アムレックのアンプには内部に優秀なリニアレギュレータが入っていて、ノコギリ波の電源を印加してもアンプ回路にはノイズ除去された電源が供給されるようになっているのかも。

以前、某中華D級アンプにこのリニア電源を使ったときは、それはあからさまに音が変わりました。
そして人気の真空管ラインアンプTUBE-01Jも電源によって音が大きく変化しました。

分解調査したわけではないので定かではありませんが、国産を謳うアムレックはその辺の実装も中華系とは違うのかもしれませんね。

私の答えとしては、やはり音は変わる。でもどっちがいいかは聴く人によるという、オーディオにありがちな結論になりました。