やっぱりこうなります。



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我慢できずに「音がいい」といわれるオーディオ用の高価な電解コンデンサに交換します。
サンオーディオにSV-2A3のアップグレードパーツセットがあるらしいのですが、あえて秋葉原のパーツ屋で買ってきました。
高価な電解コンデンサにもいろいろありますが、SPRAGUE ATOMで一式揃えました。
これで7200円也ですから、趣味としては納得プライスでしょうか。
標準回路と値があまり変わらないようにSPRAGUE ATOMにないものはできるだけ近い値(容量は大きくなる方向)で選びました。
 初段カソードパスコン:16V 100μF→50V 100μF
 次段カソードパスコン:160V 47μF→150V 50μF
 2A3カソードパスコン:160V 100μF→150V 100μF
 6SN7のプレート電源パスコン:350V 47μF→450V 80μF
こんな感じです。



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交換前の状態です。
前日に交換したばかりの初段パスコン(OS-CON)は特性はいいと思うんですけど、良くなったような味気なくなったようなモヤモヤが募ります。
終段のカップリングコンデンサはJENSENのオイルぺーパーコンデンサ(金色の太いやつ)を最初から組み込んでしまったので、標準コンデンサからの変化は全く分かりません。高価なオイルコンなのに変化が味わえなくてもったいない?



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標準の電解コンデンサを全部取り外しました。
OS-CONは交換して1日で外されましたww



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交換完了!
新規に組み立てるより部品交換作業のほうが数倍大変です。
特に2A3のカソード抵抗(緑のデカい抵抗)とパラで入っているコンデンサは例によってはんだごての熱がどんどん吸われて(特に左側)、リペアがとても困難です。
6SN7のプレート電源のパスコン(青いコンデンサ)とパラに450V 0.1μFのフィルムコンデンサ(ERO MKT1813というやつ)を並列に抱かせました。古より周波数特性が悪い電解コンデンサの高域補償用として容量の小さいフィルムコンデンサをパラにつけることがよいとされていますが、理にかなっているのか迷信なのかよくわかりません。
まあオーディオは自己満足なのでやり残した感がないように追加します。



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今回交換したコンデンサは信号経路に直列に入るカップリングコンデンサではないので、音の変化はほとんどないだろうと考えていました。
いやしかし、そんな考えの自分でもびっくりするくらい音が変わります。なにこれすごい!
やや細かった低域の量感はふくよかにどっしりとしました。中高域のなめらかで雄大なサウンドはまさに真空管アンプといった風合いです。
SV-2A3ユーザは全員すぐに改造すべきです。満足していたSV-2A3に、まだこんな染みる音が隠されていたなんて。
交換して電源を入れてすぐ聴いた音の変化がこれですから、100時間くらいエイジング後にどれだけ音の深みと艶が増すのか楽しみでなりません。

ちなみにマニアがこだわるコンデンサと抵抗ですが(線材とかハンダもww)、コンデンサによる音質への影響は必ずしもオーディオオカルト話というわけではなく、コンデンサの電特的に多少無理やり納得できると思っています。
オカルト的にもサイズがデカいとかずっしり重いだけでいい音がしそうに思えてくるから不思議です。
しかし抵抗については少なくともオーディオ信号帯域で周波数特性などあるはずもありませんし、ましてや抵抗の種類によってノイズが出るとか出ないとか音が痩せるとか濁るとかそんなマヤカシがあるはずありません。
それでも交換したくなる気持ちは私にも分かります。
リードが細くて頼りない抵抗(100本単位で買ってくるやつ)だと気分的に交換したくなりますが、キット標準のものはメーカーもブランドも不明ながらそれなりに太めのリードがついた抵抗なので満足できてます。
最近だとこれら受動部品にも「ビンテージ品」がありがたがられるみたいです。
60年前のコンデンサとか。
ワインじゃあるまいし熟成していい音がするとかあり得ないし。さすがにそういうのはちょっと…
誰も定量的に証明できません。
私がコンデンサ交換に合計15000円投資したのも自己満足が音質向上には一番効きますから…