デジタルアンプの音とアナログアンプの音ってどんな違いがあるのか。
オーディオにありがちなポエム調の音質評価ではなくて目で見るとどうなるのかの確認です。



1000
DクラスアンプはPWMによるスイッチング動作なわけですが、デスクトップで聴くくらいの音量(ここでは7.5Ωダミーロードの電圧で0.45Vrms)だと、出力波形ってこんな感じになってます。0.45Vっていうレベルはデスクトップのニアフィールドで音楽を聴く場合、BGMにしてはちょっと大音量で、ガチで音楽を聴くときくらいの音量になります。
左がデジタルアンプ(TA2020-20)の出力波形で、右がアナログアンプ(SV-2A3)の出力波形です。



20
これは20Hzのとき。



10000
そして10KHzのとき。

アンプのフルパワー付近だと振幅が大きいのでノイズは相対的に見えなくなっていきますけど、実際に聴く音量程度だと明らかにスイッチングによるノイズ(なのか歪みなのか)の比率が大きくなってきます。
SV-2A3の波形にも階段状のギザギザが見えますけど、これは中華デジタルポケットオシロのサンプリングです。
実際は真空管A級動作アナログパワーアンプですから当然出力波形も100%完全アナログ(連続値)です。

ちょっと衝撃的ですよね。こんなに汚い波形の音になってしまっているのを目の当たりにすると。
しかし人の耳にはこんなデジタルアンプの音ですら何ら問題なく聴こえるんですから不思議です。
Dクラスアンプはこういう動作なんだからこれで正常なんですが、どんなに効率が良くて音が良いといわれても、アナログアンプを捨てられない心の内はこんなところにもあったりします。