魅力的なキングセイコーファーストの外観ディテールをアップで確認してみます。



R0000890
特徴的な花形のリューズです。Sマーク入り。オリジナルで状態も良くてきれいです。
機械式、特に手巻き式時計のリューズは消耗品でもあるので、社外品やセイコー純正でも他のリューズに交換されてしまっていることが多いです。



R0000891
初期型のほっそりしたカン足はいくつかの面にカットされています。
エッジはしっかり残っていますので、これまでにポリッシュされていないのではないかと思います。



R0000892
とてもスリムなベゼル部分。ここも特にエッジ垂れは感じられません。



R0000999
ドーム型のプラスチック風防です。
キングセイコーファーストのオリジナル風防はサイドが垂直に切り立ったフラット風防のはずです。この幾分なだらかな斜面タイプの風防はおそらく純正以外の汎用品に交換されています。
ヤフオクにはキングセイコーファースト用の風防がいくつか出品されているので、それを落札して特徴的な形状のオリジナル風防に交換したいところです。
しかしキングセイコーファースト用でも14型(私のもの)と15型(後期の太ラグケースのもの)で風防のサイズが同じなのか互換性があるのかどうかわかりません。
とりあえずこのドーム型のプラスチック風防でもクラシカルな雰囲気はありますからこのままでもいいかな。



R0000896
消えずに残っている盾マークの刻印。若干薄くなりかけていますがまだまだ大丈夫です。
スナップバック式の裏蓋です。古い時計でもありますからほぼ非防水として注意深く扱わないといけません。
それにしてもステンレスにレーザー刻印されている盾マークがどうして年月と共に消えちゃうのか理由がわからない???



R0000898
特徴的なマークの「SD」文字板です。
この時期のセイコーにはSD>AD>ED文字板があり、最上位のSD文字板はインデックスがゴールドは14/18K無垢で、シルバーはホワイトゴールド無垢で作られています。
キングセイコーファーストにはインデックスが真鍮の地金にロジウムメッキされたAD文字板も多くありますが、やっぱりSD文字板だと嬉しさ倍増です。



R0000899
分厚く立体的なホワイトゴールドのインデックス。
文字板に多少の汚れはあるものの、シミや変色は見られずとてもいい状態です。ルーペで拡大して確認してみてリダンではないと思っていますが、見分けるほどの目利きではないので不明です。
ちなみに文字板は放射状に光る旭光仕上げです。他に上下に直線で筋目が付けられたものや、グランドセイコーファーストみたいな全面がマット状に仕上げられたキングセイコーファーストを見かけたことがあります。それらがオリジナルなのかリダンなのか私にはわかりません。



R0000901
セイコーらしいフラットでたくましいドルフィン針です。
この時代の腕時計はボンベ文字板(丸く膨らんだ文字板)が普通で、針も文字板に合わせてカーブが付けられていました。
キングセイコーファーストはセイコーで初のフラット文字板が採用されました。
現代でもヴィンテージウォッチとしてはモダンな雰囲気が感じられるのはこのためだと思います。



R0000897
前回紹介したキングセイコーファーストの尾錠です。ヤフオクで落札しました。
これはレプリカ(複製品)なんじゃないかなーと思っています。出品者は同じものを何度も繰り返し出品してますし、なくなるとすぐ在庫復活して再出品しているようです。さすがにそんなに本物の尾錠を確保しているとも思えません。
真贋はわかりませんけど、雰囲気は悪くありませんので満足しています。