先週末、表参道から渋谷あたりに出かけていて、予定になかった腕時計を買ってしまいました。



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それはハミルトン カーキ アビエーション パイロット パイオニア メカニカル(名前長っ!)です。
イギリス軍に供給していた「W10」というミリタリーウォッチの復刻版として、昨年登場したモデルです。
実はハミルトン ボルトン メカを買いに行ったときもちょっと気になっていたんですよね。
ミリタリーものは大好きながらも、興味はアメカジに通ずる米軍関連です。
腕時計もイギリス軍用となるとほぼ興味外ということになりますが、クラシカルでなんともかわいらしい姿が魅力的に思えたのです。
W10タイプの時計はハミルトン以外のブランドにもいくつか販売されているようです。
写真で見る限り、質感の良さはハミルトンが一歩抜きんでているように感じますがどうなんでしょうか。
ハミルトンはイバリが効くような時計ではありません。良品適価を地で行くようなブランドです。
写真写りのよい時計ではありませんが実物の時計に安っぽさはなく、この価格帯でよくここまで仕上げてきたなという感想しかありません。
ざらざらした独特な質感のダイヤルに、レイルウェイインデックス、イタリック体の古いHAMILTONロゴと焼けた感じを出した夜光など、レトロな雰囲気がとても良いです。
唯一、針の質感だけは価格なりというか、打ち抜かれたままで特に仕上げはされていないペラペラなものです。
それでもキズミでまじまじとこの時計を観察すると飽きずにいつまでも見ていられる味わいがあります。



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2010年代までのデカ厚ブームが去り、腕時計はサイズダウン化の流れが目立つようになってきました。
ハミルトン パイロット パイオニア メカは33mm(横は36mm)というかなり小ぶりな時計です。
50~60年前まではこのくらいの紳士用時計が普通でしたけど、サイズダウン化の流れが進む現代でも33mmとなるとかなり小さいです。
この小ささが魅力ですし腕に付けたときのおさまりや快適性はとてもハイレベルです。
クッション型とトノー型のあいのこのようなポテっとしたケース形状と、ベゼルがなくケースに風防(サファイアガラスではないので傷に注意)が直接はめられた引き算の美学みたいなシンプルさがたまりません。
この時計にはミリタリーウォッチらしくNATOタイプのストラップが標準で付けられています。私はレザーストラップを選びましたが、ナイロンストラップが付属するものも選べます。
正直、NATOストラップはあんまり好きではありません。今回は時計にあっていていい雰囲気なのでこのまま使うつもりでした。実際、柔らかい革のストラップは見た目より装着感は良好でした。
でもやっぱりバンドが2枚重ねになって袖口でごわつくNATOストラップは何とかしたいなぁと思ってます。
ムーブメントはハミルトンのH-50です。手巻きのキャリバーで6振動、パワーリザーブは80時間で実用性は抜群です。
ボルトンメカもそうでしたが、このパイロット パイオニア メカも平置き精度がマイナスに調整されているんですよね。私が入手した個体だけかもしれませんが。
H-50は緩急針がないフリースプラングテンプなので自分で簡単に調整できないんです。
遅れる時計は使いにくいので、できればプラス進行の調整にしてほしいなと思ってます。