DSC-RX1はローパスフィルターあり、DSC-RX1Rはローパスフィルターレスです。

ハイカットフィルターと言ったほうが効果の説明にはわかりやすいのですが、ローパスフィルターっていうのが当たり前になってます。


イメージセンサーはこんな感じで赤(R)、緑(G)、青(B)の画素(光の強弱を電気信号に変える受光素子)が規則的に並んでいます(ベイヤー配列)。
ちなみに1000万画素のデジタルカメラといった場合は、この画素が全部で1000万個並んでいるわけです。
そしてRGBの3画素を合成して一つの色を再現します。加色法の色の三原色です。

イメージセンサーとしてはこのベイヤー配列がくせ者で、カメラレンズを通してイメージセンサー上に結像した写像と、画素の配列パターンが近いピッチで干渉すると、そこにあるはずのない色(偽色)や縞模様(モアレ)が写ってしまいます。
TVでも千鳥格子の洋服を出演者が着ていると、モヤモヤの縞模様が見えることがあると思いますが、あの現象のことです。

これを回避するために、一定以上に細かい像をわざとぼやかして、ベイヤー配列の画素との干渉を減らします。このために使われるのが光学ローパスフィルターです。一般的にはイメージセンサーの前面に置かれます。

レンズがせっかく細部まで余すところなく分離して精細な像を結んだのに、わざわざ細部を曖昧にしてぼかすなんてもったいない!
多少の偽色やモアレは気にしないから、最高の画質を楽しみたいというユーザーがいるのも当然です。
そこで昨年くらいからローパスフィルターレスにしたカメラが増えてきて、一種の流行になりました。
自然界には等間隔で規則正しく繰り返される風景はありませんから、ローパスフィルターレスでも全くと言っていいほど問題はありません。
ビルなどの壁面タイルとか、フェンスとか、人工物には繰り返しパターンとなるものがたくさんありますので、モアレが生じることもあります。でも2000万画素を超えるような解像度になり、画素ピッチもどんどん微細化が進んだデジタルカメラでは、気になるようなひどいモアレはまず出ません。
わざと偽色やモアレが出やすい被写体を選んで撮影して、鬼の首でも取ったかのようにローパスフィルターレスを否定する意見も多くありますけど、どうせ趣味の世界は自己満足が全てですから、レンズとイメージセンサーが出し得る最高画質を楽しめるほうが気分いいです。
撮れる絵のキレも良くなるし、ローパスフィルターの存在が気になってしまう心モヤモヤも晴れますから、私は完全にローパスフィルターレス肯定派です。
なのでローパスフィルターレスになったDSC-RX1Rが出て、とうとう我慢できずに手に入れてしまったというわけです。
ローパスフィルター有りのDSC-RX1には従来のものより高性能なローパスフィルターが採用されてます。実はDSC-RX1Rと較べてもほとんど違いはわからないくらいの差のようです。
でもね、やっぱり最高馬力が出ないようデチューンされたクルマみたいで、ローパスフィルターの存在がどうにも邪魔に感じます。