ボルボ V40 CROSS COUNTRY D4 SEの走行距離も1,000kmを超えました。


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外観上は「D4」のエンブレム以外、ディーゼルエンジンであることを識別する術はありません。
T4エンジンはマフラーが黒く煤ける悪い癖がありますが、ディーゼルのD4はまったく煤けません。
マフラー出口は常にきれい。
ディーゼルといえば黒煙だったのに、これは意外ですね。


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話題のディーゼルエンジン。
1968cc 直4ディーゼルツインターボ
190ps/4250rpm
40.8kg-m/1750〜2500rpm
というスペックです。
そのエンジンのインプレですが、メディアの記事だといいことしか書いていません。
実際、音は果てしなくディーゼルです。車外で聞くアイドリング音は重低音の音圧がガソリンより2レベルくらい大きく、カラカラ音がそこに乗ります。けっしてガソリン車並みの騒音ではありません。
車内でもディーゼルらしい音が伝わってきます。
アイドルストップしない状態の車内のエンジン音は気になる感じです。
D4にはアイドリングストップを無効にするスイッチがなくなりましたが、シフトをSモードにすればアイドルストップしなくなります。しかしSモードでは同時にアイドリング回転数が約1000rpmに上昇するため、更に車内はうるさい。
幸いにもアイドルストップからの再始動はガソリンT4エンジン車よりスマートなので、多少の煩わしさに目をつぶってアイドルストップさせたほうが精神的ストレスは少ないかもしれません。
走ってしまえば徐々にエンジン音は気にならなくなりますが、街中での発進加速時はやっぱりディーゼル。ガラガララーンと騒がしいです。
概ね65km/h以上になるとディーゼルであることはわからなくなり、高速道路を巡航する速度域では全くガソリン車と変わらないでしょう。
誰もが気になるディーゼルの音の部分は、正直に言ってこんな感じです。


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トランスミッションはアイシン製8速ATです。みなさん待望のパドルシフトが付きました。
アルミ削り出しのパドルはストロークが非常に短くて、操作した感触は小気味よいものがあります。
ただ、私はパドルはほとんど使わないです。まああって邪魔になるものでもないのでこれはこれで。
オートマチックトランスミッションに関してはT4エンジンのダイレクト感があるDCTも捨てがたかったのですが、成熟のトルコンATがやっぱりいいかな。
8速ATは概ね好印象ですけど、どこか変速時のギクシャク感が残っていて、この辺りの制御がソフトウェア更新で改善してくれることを期待したいです。

前車(ボルボV40 T4 SE with ポールスターパフォーマンスパッケージ)と比較すると、アクセルをドンと踏んだ時のパンチ力はボルボV40 T4 SE with ポールスターパフォーマンスパッケージのほうが上だと思います。
ボルボV40 T4 SE with ポールスターパフォーマンスパッケージがガツンなら、
ボルボ V40 CROSS COUNTRY D4 SEはネットリなフィーリングです。

高速道路を巡航していてアクセルを踏み増した時のV40 CROSS COUNTRY D4 SEは、背中から力強く押される分厚いトルクを感じます。
山道を駆け上がるときが、トルクの豊かなディーゼルの最も気持ちがいい瞬間かもしれません。とにかく低いエンジン回転からグイグイくるので、この頼もしさはクセになりそうです。
古き良き時代、スカーンとよどみなくレッドゾーンまで上昇するピーキーなガソリンエンジンをMTで操る楽しさとは真逆の世界がそこにあります。

しかし重いエンジンをフロントに載せたことで、V40 T4 SEで感じた軽快な走りとは一転しました。操舵した瞬間のレスポンスは相当落ちています。まさにどっこいしょというくらい鼻先の重さが増えた感じです。
ディーゼルはガソリンに対してエンジンが30kg重くなっているらしいです。
V40クロスカントリーはD4とT5ではFFとAWDの差があって直接比べられないので、FFのV40で比べてみると、D4が1540kgでT5が1510kgですから、確かに差は30kgのようです。
ちなみにV40クロスカントリーD4は1550kgで、V40より10kg重くなります。

不思議なのは、新しいDRIVE-Eエンジンの2016年モデルがかなりの重量増になっていることです。
V40 T4(1.6L)が1430kgだったのに、DRIVE-EエンジンになったV40 T3(1.5L)が1480kg、同じくDRIVE-EのV40 T5  R-DESIGN(2L)が1510kgです。これはいったいどういうことなんでしょうか。


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V40クロスカントリーのシャーシ(サスペンションセッティング)はツーリングシャーシなのかダイナミックシャーシなのかはっきりしません。
2014年モデルのV40(ダイナミックシャーシ)より当たりは多少マイルドです。これがサスペンションの差なのか、履いているタイヤの差なのかは残念ながらよくわかりません。
ハードな乗り味の車が不得意な体になってしまったので、個人的にはもう少し乗り心地重視でサスペンションの動きが良く伝わるセッティングにして欲しいところです。
標準のタイヤはミシュラン プライマシーHPです。以前乗っていた車にもこのタイヤがライン装着されていて好印象でした。ピレリタイヤにはあまりいい感じを持っていないので、ミシュランでよかった。
そしてこのアルミホイールもデザイン的にお気に入りです。掃除しやすいデザインだし、ガンメタのカラーリングがV40クロスカントリーにマッチしていると思います。