ソリッドステートアンプだけなら気にしませんが、真空管アンプを愛用する私はスピーカーのインピーダンスを気にします。



kefls50metaspec
スペックシートによれば、KEF LS50 Metaの公称インピーダンスは8Ω(最小3.5Ω)との記載があります。
トライオードTRX-P300Sのスピーカー出力は1系統で対応インピーダンスは4~8Ωとなっています。
対応インピーダンスが4~8Ωということなら出力トランス2次側巻線インピーダンスは6Ωなのかなと思って念のためメーカーに質問したところ、8Ωとのことでした。



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抵抗をつないで手動で細かく測定するのが面倒くさいので、DE-5000で測定します。
100Hz時6.88Ωです。



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120Hz時3.65Ω。



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1KHz時6.146Ω。



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10KHz時6.142Ω。



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100KHz時6.542Ω。



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DCRは3.99Ωです。

DE-5000では周波数を細かく設定できず詳しいことは不明ながら、この結果を見る限りどこが8Ωなんだい!て問い詰めたくなります。
DCRは4Ωを切ってるし、正直に書くなら公称6Ωでしょう。
スペックシートに最小3.5Ωと書かれているので嘘はついてないものの、最近のスピーカーってこういうのが多い気がします。
公称8Ωで実測6Ωなら、一般的に2.83V時の音圧を表す能率(感度)が高く出るので見た目のスペックがよく見えるんですよね。
ハイパワーでダンピングファクターが大きいデジタルアンプを使うならこんなこと全く気にする必要はありません。
しかし真空管アンプの場合はトランス二次側のインピーダンスより低い負荷をつなぐと一般的に直線性が悪化して歪率が高くなります。
真空管アンプの8Ω出力に4Ωスピーカーをつないでアンプが壊れることはないですし、スピーカーのインピーダンスは抵抗のように一定ではなく周波数により大きく変動する負荷ですから、必要以上に気にすることはないです。しかしスペックには正直でいて欲しいなぁと思います。