バイクのケツ痛問題には悩まされがちです。
MT-09 SPにはMT-09無印よりも仕立てが上質なシートが装備されていて高級感があるし、ツーリングしてみてケツ痛が生じるかどうか見極めてから対策を検討するつもりでした。
納車になってすぐのプチツーリングではひどいケツ痛までは起きなかったけど、なんとなくその兆候はありました。



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なので早々とワイズギアのコンフォートシートに交換してしまいました。
ステッチ入りでスエードっぽい質感のシート表皮に「MT-09」のエンボス入り。
なかなかカッコ良いです。



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左:コンフォートシート
右:MT-09 SP標準シート
両者には意匠の違いこそあれ、どっちもMT-09無印モデルのシートと比べたら確実に上質感があります。


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触った感じはコンフォートシートのほうがウレタンが厚く、若干ソフト目かなという気はしますが、低反発系ウレタンとかゲルとかが使われているわけではないです。
正確に測れないので見た目ですが2cmくらい高くなってるようです。けっして足つきがよいとはいえないMT-09のシート高がさらに上がってしまいます。
いまより足つき性が悪くなるのが嫌で、当初はコンフォートシートへの交換を躊躇していました。



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リアシートの厚みの差はこんな感じ。ウレタンの量はけっこう違います。
後ろに乗る奥さんによれば、MT-09はMT-07よりタンデムステップが高い位置にあり、かつリアシートが低めということもあってMT-09のほうが膝が窮屈だといってました。
コンフォートシートに交換したところで膝の曲がりが改善するほどの差はないけど、リアシートに関してはわずかでもクッションが厚くなってくれるほうがありがたいです。



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フレームそのものはまったく同一です。
金型のショット数を記録するポンチから標準シートは22/4Q、コンフォートシートは22/1Qに成形されたフレームということがわかりますw



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MT-09 SPの標準シートです。



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交換したコンフォートシートです。
やっぱり全体的に高くなってますね。



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跨った感じ、確かに足つきは悪化しましたが、思ったほどではなかったです。
標準シートと比較してみると、コンフォートシートは赤矢印の辺りの稜線がなだらかで内股にあたる部分の角がとられています。
シート高は確かに高くなるけど、足をおろしたときに太ももが圧迫されにくくなっていて、足つき性に関しては少し悪くなる程度で済んでいるようです。
身長175cmで標準的な股下の私がMT-09にまたがると、踵までべったりというわけにはいきません。不安ない程度にかかとが浮き、それはコンフォートシートに交換後も同じような感じです。
それでも標準シートのMT-09でツンツン状態のライダーがコンフォートシートに交換したら更にバレリーナになってしまうことは間違いないです。
コンフォートシートに交換してから何度かツーリングで走行してみました。座り心地の変化に関しては正直微妙なところかな。
ケツ痛なしとはいきませんでしたが、ノーマルシートより改善したことは確かです。
ジワジワと尻が痛みだしてから休憩したいと思うまでの時間が長くなるのがコンフォートシートの特徴です。
痛みのピークレベルはノーマルシートと余り変わらないかも。
その点では、なぜかお値段がズバ抜けて高いMT-07用のコンフォートシートの方が快適性は上でした。
そもそもノーマルシートでもまったくお尻が痛くならないという感想も目にしますから、個人差が大きいのでしょう。
またMT-09 SPはもともと上質な仕立てのシートがついているので、コンフォートシートに交換しても見た目の高級感はあまり変わりません。
交換後はシートが高くなることとあわせて、総合的に必要性を十分に検討されることをお勧めします。